今回は議会の権限、「調査権」と「自律権」です。『議員必携』は、町村議員の実務知識をわかりやすく解説した必読書です。住民にも読みやすく、学びの多い一冊。ぜひご一緒に読み進めてみませんか。アーカイブへ

議会の権限  ―「調査権」と「自律権」-

第一編第二章「議会の権限」のうち、「調査権」と「自律権」について学んでいきましょう。

「調査権」 とは、議会の職責を果たすために、『町村の事務について調査ができる権限』のことです。これは単なる質問や資料提出の要求に留まるものではありません。『選挙人その他の関係人の出頭や証言や記録の提出を請求』できる「極めて強力な権限』です。もし、虚偽の陳述や証言拒否、不出頭、記録不提出があれば、議会による告発を経て、罰金や拘禁刑に処されることもあります。通常は特別委員会を設置して行使され、学識経験者などの専門家に調査を依頼することも可能です。

先田名後一般廃棄物最終処分場における埋立て容量超過問題を受け、二月の議員協議会で特別委員会の設置に合意がなされました。この六月議会において、調査権(一〇〇条調査)の行使に向けた調査決議が諮られるかどうかが大きな焦点となっています。

自律権」 とは、『議会が国や県の機関やその町村の執行機関からなんらの干渉や関与を受けないで、自らを規律する権限』のことです。町長と議会が対等な立場にある「二元代表制」において、町長が地方自治法を利用して議員の発言を萎縮させたり、議事運営に介入したりすることは、この自律権の侵害に当たる可能性があります。

上島町でも、町長が議員の発言への対応を議長に求めた文書や、議場での恫喝に近い発言が、議会運営委員会で問題視されました。一部の議員が委縮して質疑や討論を控えることになれば、住民の不利益につながる課題を掘り起こす機会が損なわれてしまいます。議会の自律権を守ることは、住民の利益を守ることにも直結する極めて重要な問題といえます。

上島町自治研究会会報誌「ワトスン」第47号誌上へコラム掲載

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