『議員必携』は、町村議員の実務知識をわかりやすく解説した必読書です。住民にも読みやすく、学びの多い一冊。ぜひご一緒に読み進めてみませんか。アーカイブへ
議会の権限
地方議会の活動は『住民自治の原動力』であり、重要な特色は二点あります。
第一に、地方公共団体の意思決定機関であることが憲法上明確に保障されたこと。
第二に、議会の議員と町長は、ともに住民の直接選挙で選ばれ住民に対し直接の責任を負い、互いに『対立の原理を基本にしながら相互に抑制と均衡によっていずれかの独善と専行を防止する体制』がとられていることです。
こうした権能と責任を果たすため、議会に与えられている権限は十二に大別されます。
①議決権/ ②選挙権/③検査権/④監査の請求権/⑤意見書提出権/⑥調査権/⑦自律権/⑧同意権/⑨承認権/⑩請願、陳情を受理し、処理する権限/⑪報告、書類の受理権/⑫議員派遣
いずれも個々の議員ではなく、議会という機関に与えられた権限であり、議会の意思決定に基づいて発動されます。
なかでも①議決権は、最も本質的・基本的な権限です。条例・予算・重要な行政執行はあらかじめ議会の議決が前提とされ、町長提案の案件に可否を表明することが議会の最重要の使命だからです。
議決は議員個々の賛否を集約したもので、通常は過半数の賛成で議会の意思と定まります。議決された事項には反対議員も含め町長・住民も従う義務があり、町の公式な意思となります。ただし、対外的な効力は、町長の執行行為によってはじめて生じます。
上島町議会の議員と町長は、『いずれかの独善と専行を防止する』という役割を果たせているでしょうか。議会の意思決定である「議決」に違和感を覚えたら、それは問い直すべき重要な視点です。
上島町自治研究会会報誌「ワトスン」第46号誌上へコラム掲載
